(仮説)経済的な堀が高く素晴らしい企業の中から、配当利回りや優待利回りの高い企業を選び、長期的に保有すれば損失のリスクは低いのではないだろうか。
ジェレミー・シーゲル氏の名著「株式投資」では、高配当銘柄を長期的に保有した場合、株価が下落しても配当の再投資パワーにより長期的には高いパフォーマンスが得られる、と結論づけられています。
今年に入って、オリエンタルランド、ANYCOLOR、カバー、エムスリーなどの低配当高PER銘柄で負けていることもあり、俄然高配当株に興味が湧いてきました。
よくある言説として、
「高配当株は精神的なメリットしかない。税効率が悪く配当を出さない成長株やインデックスファンドと比べて不合理な投資先である。」
というのがあります。
わたしもそう思っていたのですが、最近この言説に疑問を持ち始めました。
ということで高配当株のメリットを整理します。
※当記事では高優待利回り株も含めて「高配当株」と定義します。
高配当株のメリット①セルフドルコスト平均法が可能
高配当株を買い、その配当金で株価が下がったところを買う。
それは追加資金は不要でありながら自己増殖的に株数を増やしつつドルコスト平均法を実践し、取得平均単価を下げられる訳だから、かなりの強手法であることは間違いないです。
自らが生み出す配当金で取得単価を下げていくムーブはかなり強いように思えます。
特にフルインベストメントで投資している場合でも、配当再投資により株数を増やし続けられることができます。
株価が上がっている場合は、ピラミッティングするもよし、別の投資先に配当金を振り分けるのもよしです。
高配当株のメリット②配当が生み出すキャッシュにより投資の選択肢が広がる
配当金は利益の配分を株主に委ねる行為である。ということを具体的に解釈すると株主は、
- 高配当株を手に入れた後はその高い配当金を使い再投資してドルコスト平均法を実践してもよし
- 他の魅力的な株を買ってもよし
- 現金余力を高めてもよし
- 生活費に充ててもよし
の4方よしなのです。
高配当株のメリット③配当金の変動は株価の変動よりも少ない
高配当株であるということは一般的には成熟企業であり、毎年の利益が安定しています。
企業の利益が安定していれば、配当金も安定しています。
株価が大きく変動することはあっても、成熟企業の利益は株価ほど大きな変動はありません。
株価ではなく配当金を見ることにより、将来的な見込みが立てやすく、長期保有がしやすいと考えます。
もちろん利益が減少するリスク、減配するリスクは慎重に調べる必要があります。
高配当株のメリット④株価下落のクッションになる
株価下落局面では配当利回りが高くなるので、配当を目的とした買いが入りやすくなります。
それが株価下落を緩和させますの。業績に問題なく、配当が維持されるのであれば、株価の底値は限られます。
まとめ
低配当グロースで痛い目をみるのはもう勘弁です。
配当利回りが高くなっている銘柄がちらほら出てきた今、高配当ポートフォリオを構築するにはいい機会です。
とはいえ手持ちの低配当株の株価は下がりすぎてると思うので、株価が一定程度回復したタイミングで徐々にスイッチングしていきます。
もしかしてみんな高配当株に興味が出てくる時期なのかしら?群衆心理に陥らないように気をつけねばなりませんわ。